12月6日(月)、第10回目の2年生ゼミに、ゲストとして「株式会社StockBase」の関芳実さんと菊原美里さんがお越しくださいました。
StockBaseは、横浜市立大学在学中の関さん、菊原さんによって2021年に創業されたスタートアップです。「廃棄を削減し、循環型社会を実現する」をコンセプトに、災害備蓄食やノベルティの寄付を促進する事業を展開しています。(StockBaseについて詳しく知りたい方はこちらから)
授業では、ビジネスコンテスト出場や起業に至るまでの経緯を芦澤先生とのトークセッション形式でお話しされ、そしてこれから起業家人材論ゼミで学びを深めていく私たちに激励のメッセージをかけてくださいました。快活で笑顔を絶やさないお二人のエネルギーが伝播し、ゼミ活動への意欲が一層増したところです。
1に現場、2に現場!
お二人の話で特に印象的だったのは、現場に足を運んでいる回数が圧倒的である、ということです。
当事者はどんな困りごとを抱えているのか、自分たちのやろうとしていることに需要があるのかを実感するには、現場の空気を肌で感じてくるのに勝るものはありません。関さんと菊原さんは、企業が抱える物品の現状を知るために企業をまわって言葉を交わしたり、時には重たい物品を自分たちで移動させたりしたこともあったようです。
この点について芦澤先生からは、「キャンパスに閉じこもっていては革新的なアイデアは生まれてこない。一歩外に出て、社会に出た大人がすでに見てきた世界観に触れるなど現場で情報収集を行えば、アイデアも自然と広がるものです。」と、ゼミ室の外で肌感覚を養う重要性についてお話しされました。
ビジコン出場で社会的意義を確信
ゼミ生の1人から、ビジネスコンテスト(ビジコン)に2回出場し、どちらも好成績を収めたお二人に対し「参加しなくても起業はできるのに、どうしてビジコンに出場したのか」との質問が出ました。
菊原さんは「ビジコンで結果を出すためには、審査員はじめ多くの人を納得させるまでアイデアを詰めなければいけません。ですがその過程で俯瞰的なビジネスプランを構築することができます。また、ビジコンで結果がついてくれば、自分たちのやっていることが社会的意義のあるものだと確信できるのです。」と、事業の客観性と具体性を高める場としてビジコンを重視されていました。
関さんからはビジコン出場後の経験を振り返り、「出場すること自体が自分たちの宣伝効果となるし、賞金をそのまま設立資金に回すことができます。しかも優勝すれば事業に箔がついて、実際に起業後最初の契約もとりやすかったです。」と語りました。
すでにビジコン出場に向けて準備を進めているゼミ生もいる中で、ビジコンに注力する意義を再確認できた時間だったといえます。
キラキラしてない、けど楽しい
あっという間に授業も終盤に差し掛かり、最後にお二人から私たちゼミ生にエールを送っていただきました。
菊原さん「周りから言われるほど起業はキラキラしていませんが、でも起業してからは充実した日々を送ることができています。良い時もあれば悪い時もありますが、まずは目の前にあることをこなしていってください。」
関さん「起業することに焦点を当てる必要はありません。自分たちがやりたいことは何か、まずゴールを決めて、もし起業が最適解なら手段として選んでみてください。あと、先生をどんどん頼った方がいいですよ。」
芦澤先生が開講する起業プランニング論に端を発し、今や学内のみならず数多くのメディアからも注目されているスタートアップ・StockBase。そのお二人からお話を伺い、起業家の苦悩や葛藤、そして何より喜びを実体験として共有してくださいました。
起業を志すゼミ生、そうでないゼミ生も含め誰もが持つべきアントレプレナーシップを、代理経験によって養うことができた1日となりました。今回のゼミで学んだことを生かし、現場に自ら赴き、社会的インパクトのある事業を発想できる人材へと成長していきます!
(記事:大武)
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