組織に浸透する企業理念とは?その設定方法について考える。

さて、「起業体験プロジェクト@フィリピン」シリーズも4回目となりました!

初回では、全員で企業理念について話し合い、その重要性について学びました。

しかし…!

あれほど考え、時間をかけて話し合い、企業理念は重要だと認識したにも関わらず、一ヶ月経つ間に皆の中から企業理念は消失してしまいました…

組織に浸透する企業理念とは一体何なのでしょうか…?

毎週、起業家の方に座談会にお越しいただき、芦澤ゼミがプロジェクトで直面している課題について、アドバイスをいただいてきました。(詳しくはブログ「企業家に学ぶ」シリーズをご覧ください)

回を重ねていく中で、一つ分かったことがあります。

それは、毎回、セブプロジェクトの中で直面している様々な課題を起業家の方に相談すると、最終的には「このプロジェクトは何のためにやっているのか?目的は?」と同じ問いに行き着くということです。

組織が目指しているもの、つまりすべての基盤となる経営理念がしっかりしていなければ、課題に直面した時に根本的に解決することはできない、ということを痛感しました。

ここで、私が一番印象に残っている起業家の方の話を載せたいと思います。


会社でなぜビジョンを設定するのか。それはビジョンに共感できるかできないかで人を振り分けることができるから。ビジョンに共感できない人は、まずその会社に入ろうと思わないし、入ったとしても合わずに辞めていく。ビジョンを設定することによって本当に目的が一致している人のみが集まり、目標達成に向かって成長し続ける、強い組織となることができる。


この話を聞いて、私はビジョンの重要性について非常に納得しました。

どんな組織においてもビジョンは存在しているのです。例えば、部活動。テニス部で掲げる目標が「全国大会制覇」であった場合、テニスを趣味でやりたい人は、自分には合わないと思って入ってきません。もし入部しても練習がハードすぎて、すぐに辞めていくでしょう。その人にとっては「厳しくて辛い組織」ですが、全国制覇を目指している人にとっては「練習は厳しいけどやりがいがある組織」なのです。嫌だと思ってやめてしまった人は、そのテニス部の目標が合っていなかっただけなのです。

つまり、目標を明確に提示することで、その目標に対して達成意欲の高い者のみが集まり、組織の方向性が統一され、いかなる困難も一丸となって乗り越えることができるのです。


では、ゼミでは何に共感したものが集まっているのか。それは、入ゼミの時に先生が説明した「社会で活躍できる力を養う」というものでした。その具体的行動目標として「起業体験プロジェクトを通して経営学を実践的に学ぶ」という行動指針が掲げられています。

私たちは、今までゼミの目標とプロジェクトの目標を別々に考えており、プロジェクトの目標がそもそも起業体験プロジェクトをやる動機とズレが生じていたことに気づきました。

私たちが芦澤ゼミに入ってプロジェクトを頑張る理由。それは「成長して将来活躍できる人材になりたい」その一言でした。そのために、プロジェクトで様々な困難に直面しても乗り越えようと努力し続けるのだと、原点に立ち返ることができました。

そこで、新たに掲げた企業理念は

「Filipino and Japanese grow together as we broaden each one's horizon」です。

昨年達成しきれなかった、フィリピン人と本当の意味での協働を実現すること。そして、共に成長し、自分たちの視野を広げたい。これこそ、プロジェクトをやり抜く理由・目標であると考えました。

企業理念は抽象的なため、具体的行動指針として「Ashizawa Legacyを残す」を掲げました。プロジェクト後も経験がそれぞれの未来に活かされ、活動が今後もフィリピンで続いていく状況と定めました。

企業理念については、「成長する」「視野を広げる」について定義が曖昧なため、もう少し具体的にする必要がありますが、今度こそ、全員が納得のいく目標設定ができたのではないかと思います。

最前線で活躍されている社会人の方々からアドバイスしていただくことで、自分たちが根底にある問題に気づき、向き合うことができました。

また、部活動の例のように、経営学は、自らの経験に落とし込めた時に真に納得して理解できるのだと思いました!

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